MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

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MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
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1. 猪熊弦一郎《母の像》1924年
2. 猪熊弦一郎《裸婦立像》1933年
3. 猪熊弦一郎《アンブレラの女》1938年
4. 猪熊弦一郎《タクシー(「小説新潮」表紙絵原画)》1960年5月号
5. 展示室B
6. 展示室A

すべて ©公益財団法人ミモカ美術振興財団

猪熊弦一郎展 人物像 Genichiro Inokuma: Figures

会期:2017年12月17日(日)-2018年3月25日(日)
*年末休館:12月25日(月)−31日(日)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)

主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団

◎観覧料:一般 300円(240円) 大学生 200円(160円)
高校生以下または18歳未満・丸亀市内に在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方は無料
*( )内は前売り及び20名以上の団体料金(企画展料金は別途)

◎概要
 猪熊弦一郎(1902-93)は、画業の前半は具象画を描いていました。主なモチーフは人物で、その多くは女性像でした。
 展示室Bでは、初期に描いた人物像を中心に展示しています。学生時代の作品《母の像》では、ほの暗い部屋の中、斜めに差し込む柔らかな光に包まれて手仕事をする母親の姿を横からとらえています。傍らにはコーヒーカップが置かれ、ゆったりした時の流れが感じられるとともに、彼女のおだやかな人柄がしのばれます。このように、特定の人物の肖像においては、単に外見を写し取るのではなく、その人の性格や生き方をもあらわそうと工夫しているのがうかがえます。
 美を愛する猪熊は、曲線で出来た女性の身体を、自然界で最も美しい造形物の一つと考えており、美の表現として女性のヌードを多く描きました。また、着衣の人物を描くときも、骨格や筋肉のつき方、肌の質感など、服の下の身体そのものをきちんと理解して描くことを重要視していました。他にも、同じポーズを異なる表現で繰返し描くなど、裸婦というモチーフは、様々な点において猪熊表現の基礎をなしています。
 展示室Aでは、猪熊が海外を拠点に活動していた時期に描いた人物像を紹介しています。1938年から40年までの足掛け三年間、猪熊はフランスのパリで過ごしています。見るもの全てが珍しい異国の地には、画家の好奇心を刺激するものがあふれていたのでしょう。街で目にした光景や出会った人々を数多く油彩画に描いています。
 1955年、猪熊は50歳を過ぎて渡米し、およそ20年間、ニューヨークに暮らしました。渡米をきっかけに画風は具象から抽象へと変わり、カンヴァスに人物を描くことはなくなりましたが、戦後すぐから担当していた「小説新潮」の表紙絵には、人の姿を描き続けました。鋭い観察眼をフル稼働しつつ、街の人々をあたたかいまなざしでとらえた、スナップ写真のような人物像の数々を、猪熊自身の言葉とともにお楽しみください。

[展示室A]
  1. 《白いリボン》1939年、油彩・カンヴァス、40.9×32.0
  2. 《題名不明》1939年頃、油彩・厚紙、64.9×53.8
  3. 《ルノアールのモデル》1939年、油彩・カンヴァス、73.0×59.0
  4. 《題名不明》1939年頃、油彩・カンヴァス、80.5×64.5
  5. 《題名不明》1938年、油彩・カンヴァス、73.0×60.0
  6. 《三人娘と自転車》1938年、油彩・カンヴァス、73.0×60.0
  7. 《アンブレラの女》1938年、油彩・カンヴァス、54.6×45.5
  8. 《自動車の中の家族》1938年、油彩・カンヴァス、73.0×60.0
  9. 《ジプシーの子供達》1938年、油彩・カンヴァス、61.2×38.1
  10. 《広場の子供達》1938年、油彩・カンヴァス、54.6×37.6
  11. 《楽しい風景(「小説新潮」表紙絵原画)》1959年4月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
  12. 《犬の散歩(「小説新潮」表紙絵原画)》1959年5月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
  13. 《指(「小説新潮」表紙絵原画)》1959年10月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
  14. 《タクシー(「小説新潮」表紙絵原画)》1960年5月号、水彩・紙、14.7×14.5(マット内寸)
  15. 《プロヴィンスタウン(「小説新潮」表紙絵原画)》1960年7月号、水彩・紙、14.7×14.5(マット内寸)
  16. 《赤いパイプ(「小説新潮」表紙絵原画)》1960年11月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
  17. 《子供(「小説新潮」表紙絵原画)》1961年4月号、水彩・紙、15.5×14.4(マット内寸)
  18. 《六月の風景(「小説新潮」表紙絵原画)》1961年6月号、水彩・紙、15.5×14.4(マット内寸)
  19. 《新聞屋のおやじ(「小説新潮」表紙絵原画)》1961年9月号、水彩・紙、15.3×15.0(マット内寸)
  20. 《デザイン(「小説新潮」表紙絵原画)》1963年5月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
  21. 《可愛い思いつき(「小説新潮」表紙絵原画)》1966年6月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
  22. 《若人の姿(「小説新潮」表紙絵原画)》1968年4月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
  23. 《乳母車(「小説新潮」表紙絵原画)》1969年7月号、水彩・紙、15.0×14.7(マット内寸)
[展示室B]
  1. 《自画像》1925年、油彩・カンヴァス、37.8×37.8
  2. 《母の像》1924年、油彩・カンヴァス、72.8×60.8
  3. 《裸婦像》1925年、油彩・カンヴァス、100.0×80.5
  4. 《眠れる女》1927年、油彩・カンヴァス、116.8×90.9
  5. 《裸婦立像》1933年、油彩・カンヴァス、161.0×128.7
  6. 《題名不明》1930年、油彩・カンヴァス、61.1×81.0
  7. 《題名不明》1930年頃、油彩・カンヴァス、40.8×60.4
  8. 《題名不明》1933年頃、油彩・カンヴァス、80.5×60.5
  9. 《着物の婦人》1930年、油彩・カンヴァス、145.5×112.0
  10. 《座像》1933年、油彩・カンヴァス、145.5×112.5
  11. 《籐椅子の女》1935年、油彩・カンヴァス、145.6×112.5
  12. 《支那服の女》1936年、油彩・カンヴァス、145.0×112.0
  13. 《二人》1936年、油彩・カンヴァス、194.0×130.0
  14. 《昼》1937年、油彩・カンヴァス、191.5×129.0
  15. 《壺と婦人座像》1950年、油彩・カンヴァス、80.0×65.0
  16. 《横臥裸子と鳥達》1991年、アクリル・カンヴァス、96.0×127.0

1. 猪熊弦一郎《母の像》1924年
2. 猪熊弦一郎《裸婦立像》1933年
3. 猪熊弦一郎《アンブレラの女》1938年
4. 猪熊弦一郎《タクシー(「小説新潮」表紙絵原画)》1960年5月号
5. 展示室B
6. 展示室A

すべて ©公益財団法人ミモカ美術振興財団