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猪熊弦一郎、初の「写真集」出版!『ニューヨークの壁』
画家、猪熊弦一郎(1902—93)がニューヨーク滞在中に撮影した写真を、写真集にして発行いたしました。タイトルのとおり、ニューヨーク市街で撮った、壁の落書きやポスターの剥がし跡などの写真を集めたもので、猪熊は、これらの被写体を35mmカラーポジフィルムで撮影し、スライドマウントし、「壁」と記したファイルに選り分けていました。そして、これらのスライドを映写して自身で楽しんだり、親族や友人たちに見せたりしていたようです。本書では、そのスライドの中から57点を厳選し、1冊の写真集にまとめました。

タイトル:『ニューヨークの壁』

写真撮影:猪熊弦一郎
写真編集:鈴木理策
デザイン:黒田益朗

価格:2,700円(税込)
仕様:カラー128ページ、h210×w195mm、ソフトカバー、日英バイリンガル
発行日:2016年12月14日初版第一刷 700部
発売日:2017年1月7日
発行者:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団

MIMOCAウェブショップにてご購入いただけます。

2017年1月のニュース一覧



◎猪熊の撮った「壁」の写真について
猪熊が撮影を行った1950年代後半から60年代は、後にニューヨークで盛んになった「グラフィティ・アート」もまだ生まれていなかった時代です。渡米直後の猪熊の目に、これらの素朴な落書きは「純粋な人間の心がそのまま壁に残っている」ように映り、「その自然な表現がいかにも面白く、やっきになって写真をとった」と述べています。画家によって四角く切り取られた写真のイメージは、抽象絵画のようにも見え、実際に、滞米初期の絵画作品と見比べると、「壁」からヒントを得たと思われるような描写を見いだすことが出来ます。画家の鋭い目が、ニューヨークの日常の中に何気なく存在している美を余すところなく捉え、それを自身の絵画表現へと昇華させていたことがうかがえます。
(関連企画展:猪熊弦一郎展「私の履歴書」後編 東京/ニューヨーク

◎写真集『ニューヨークの壁』について
本写真集には、「壁」ファイルに収められたスライド154点と、同様の別ファイルのスライド12点、合わせて166点の中から厳選した57点の写真を掲載しています。写真の編集(選別と配列)は、シークエンスにおいて評価の高い写真家の鈴木理策が行いました。落書きそのものが面白いもの、壁の材質や凹凸などテクスチャーやディテールに目がいくもの、などなど、様々なタイプの壁がテンポ良くあらわれてきて、見る人を飽きさせません。書籍デザインは、デザイナーの黒田益朗によるもので、全ての写真で猪熊が文字や絵を書き込んだスライドマウントをそのまま生かした、他にない斬新なデザインとなっています。
「グラフィティ・アート以前」のニューヨークの落書きを、「カラー」で見せるこの写真集は、猪熊の作品集というだけでなく、当時のニューヨークの街の様子を記した貴重な資料にもなっています。

◎出版記念対談 鈴木理策×黒田益朗
日時:2017年1月22日(日)14:00-
出版を記念し、本書において、写真の編集を担当した鈴木理策と、デザインを担当した黒田益朗による記念対談を開催します。本書や猪熊の写真の魅力について、展示室でお話いただきます。
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