MIMOCA NEWS 011


book



 猫

有馬頼義、猪熊弦一郎、井伏鱒二、
大佛次郎、尾高京子、坂西志保、
瀧井孝作、谷崎潤一郎、壺井榮、
寺田寅彦、柳田國男
クラフト・エヴィング商會


発行:中央公論新社 2004年
「犬と猫、どちらが好き?」 この問いに答えるならば、猫好きを自認しているか否かは
別として、本書に収められた短編の作者はみな猫派だろうな。
もちろん2番目に収められた「みつちやん」を書いた猪熊は自他ともに認める猫好きで、
疎開先にまで連れていった飼い猫がおこした騒動の1件を愛情を持ってつづっています。
全編を通して温かい視線と冷静で客観的な視線が併せ持たれ、単なるペットの自慢話
に終わっていないのは作者の顔ぶれのせいなのか、時代のせいなのか。猫好きでな
くても楽しめます。
本書は1955年に中央公論社から出版された『猫』を再編集したものです。当時は装丁、
挿絵を猪熊が担当していましたが、このたびクラフト・エヴィング商會によるシックで素敵
な創作・デザインが加わり、装いも新たに発売されました。
***美術館1階ミュージアムショップにて販売中***
         
美術図書室(2Fアートセンター)は無料でご利用いただけます。




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