MIMOCA NEWS 004


exhibition
 
ジョージ・シーガル 2001.6.14−7.22

 
聞きたい 知りたい 「ジョージ・シーガル展」
6月14日からはじまるジョージ・シーガル展
白い石膏で作られた人体彫刻がミモカにやってきます
 
シーガルはどこの国の人ですか?
アメリカです。アメリカはニューヨークから車で1時間ほどのニュージャージー州のサウ
ス・ブロンズウィック出身です。
 
シーガルはどうして石膏を使うのでしょうか?人体像の彫刻はブロンズや大理石をよ
く見ますが。
シーガルは貧しくてブロンズを買うお金がなかったと答えていますが、あるインタビュ
ーには石膏が完璧に無性格な素材で、石膏が付着させたもののあらゆるテクスチャ
ーを拾いあげるからだと答えています。
 
シーガルの石膏を使った彫刻とはどのようなものですか?
それでは制作方法の順をおって説明しましょう。
1.ある状況が思い浮かぶ→2.モデルになってくれる人を慎重に選ぶ(モデルの感受
性や反応が頼りだと言っている)→3.ポーズを決める→4.足の位置を床の上に写して
おく→5.胴部の上の部分に石膏がしみ込んだ医療用の包帯を巻きつけ、型抜きをす
る→6.胴部の下の部分を同様に型抜きする→7.最後に頭部の型抜きをする。
注意1:顔や首、手にはクリームなどを塗っておく(はがしやすい)
注意2:モデルは古着を着てくる(服の中に石膏が流れこむことがある)
以上のようにしてでき上がったパーツを復元、構成しています。場合によっては削っ
たり、石膏を加えることで人体像を完成させ、そしてこの等身大の人体像に最もふさ
わしい環境をつくり、その中に置いたものです。
 
今回、彫刻のほかに絵画が多くてびっくりしたんですが、シーガルは画家だったんで
すか?
そうです。もともとシーガルは画家としてスタートしました。シーガルの彫刻は絵から
生まれたものでしたし、絵画と彫刻の総合を目指していました。
 
シーガルの代表的な作品は何ですか?今回の展覧会で見られるものはありますか?
『ロトの伝説』『シネマ』『ガソリンスタンド』『簡易食堂』『処刑』『偶然の出会い』、レリー
フでは『青いバスローブ』『青い地の裸婦』など、多くの作品があげられますが、今回
『ロトの伝説』『偶然の出会い』『青い地の裸婦』を展示します。
 
シーガルのことをもっと知りたいのですが、どんな本、雑誌を見たらいいのでしょう?
本展のためのカタログを作りましたが、参考文献として「ジョージ・シーガル」(フィリス・
タックマン著)「シーガル」(現代美術第11巻)雑誌「アトリエ」など、館内の美術図書室
に揃えていますので、ご利用ください。
 
Liquor Store copyright:George and Helen Segal Foundation/Licensed
by VAGA,New York,NY & SPDA,Tokyo photo:Jack Abraham
 


略年譜/ジョージ・シーガル George Segal
1924
1948

1949
1956

1958

1961
1962


1965
1971
1973

1976
1978

1980
1982
1996
1997

2000
ニューヨークに生まれる
ニューヨーク大学美術教育課程に入学
養鶏業経営を始める
ハンザ画廊で初個展
養鶏業を廃業、本格的な作家活動にはいる
カプローが、シーガルの農場ではじめてハプニングを行なう
アウトサイド・キャスティングの開始
グリーン画廊で、人体から直接型どった石膏作品をはじめて公開する
「ニュー・リアリスツ」展に参加
シドニー・ジャニス画廊で初個展
インサイド・キャスティング手法を始める
初めて公共彫刻を制作
インサイド・キャスティングによる大型作品へも本格的な着色始まる
大規模な回顧展開催される
ケント州立大学のためのモニュメント制作の依頼を受ける
ゲイ解放のためのモニュメント制作
日本で初めての大規模な展覧会開催
近作15年作品展のために来日
高松殿下記念世界文化賞(東京)受賞
6月9日、自宅で没する
 




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