猪熊弦一郎と新収蔵作品による鈴木理策展 Genichiro Inokuma and Risaku Suzuki
会期:2022年7月16日(土)-11月6日(日)
休館日:月曜日(ただし7月18日、9月19日、10月10日は開館)、7月19日(火)、9月20日(火)、10月11日(火)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
◎観覧料
一般 300円(240円) 大学生 200円(160円)、高校生以下または18歳未満・丸亀市内に在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
*( )内は20名以上の団体料金(企画展料金は別途)
◎概要
猪熊弦一郎(1902-1993)は、香川県内で生まれ育ったのち、東京美術学校(現東京藝大)西洋画科で学びました。画業の前半、モデルをもとに制作していた猪熊は、何をどのように描いていたのでしょうか。「絵として美しいこと」を大切にした猪熊は、「きっとみなさんはぼくらの絵をみて、どうしてあんなものをかくのかと思ったでしょうね。それは人間には考える力があるからです。(中略)どのように考えてもそれはその人の自由なわけです。そこに創造というたいせつな問題があるのですよ。」*と言います。本展では美術学校在学中の裸婦像を始まりに、52歳で渡米し抽象へ転じるまでの間の「椅子に座る人」という一つの題材を描いた作品を通して、猪熊の創造を知ります。
さて当館は、昨年度に寄贈を受けて、鈴木理策(1963- )の「知覚の感光板」のシリーズから6点を新たに収蔵しました。2015年に開催した展覧会「鈴木理策写真展 意識の流れ」に出品された作品《Étude 10, F-5》(2010年)も合わせた7点を展示します。
人は風景の中に身を置いた時、心の動きのままにあちらこちらと視線 を動かし、目に留めたものを次々と繋ぎ合わせながら見ている一方、カメラという機械は全てを等価に捉えます。しかし、鈴木の写真を見る時、 鑑賞者は全体を等しく見ることはできず、あれこれと見るべきものがあ らわれて見尽くせない、「見ること」そのものを体験することとなります。
猪熊弦一郎と鈴木理策、二人の芸術家がそれぞれに表現したものをどうぞご覧ください。
*「歩く教室②美術館見学―絵の見方かき方―」『少年朝日』316号 1950年12月 pp.19-23
鈴木理策HP https://risakusuzuki.com/ja/
- 1. 猪熊弦一郎《自画像》1924年、油彩・カンヴァス、38.3×38.0
- 2. 猪熊弦一郎《題名不明》1926年頃、油彩・カンヴァス、72.7×53.0
- 3. 猪熊弦一郎《裸婦習作》1926年、油彩・カンヴァス、72.6×60.3
- 4. 猪熊弦一郎《眠れる女》1927年、油彩・カンヴァス、116.8×90.9
- 5. 猪熊弦一郎《題名不明》1928年、油彩・カンヴァス、65.1×53.0
- 6. 猪熊弦一郎《青衣》1930年、油彩・カンヴァス、71.3×49.5
- 7. 猪熊弦一郎《ギターを持った女》1930年、油彩・カンヴァス、53.0×45.5
- 8. 猪熊弦一郎《パレットを持つ女》1931年、油彩・カンヴァス、90.8×65.3
- 9. 猪熊弦一郎《パレットを持てる女(一)》1931年、油彩・カンヴァス、80.5×53.2
- 10. 猪熊弦一郎《赤きスカートの女》1932年、油彩・カンヴァス、80.3×65.0
- 11. 猪熊弦一郎《題名不明》1933年頃、油彩・カンヴァス、100.1×80.8
- 12. 猪熊弦一郎《モデルと女》1933年、油彩・カンヴァス、162.0×130.1
- 13. 猪熊弦一郎《題名不明》1933年頃、油彩・カンヴァス、80.5×60.5
- 14. 猪熊弦一郎《文子座像》1933年頃、油彩・カンヴァス、72.7×49.8
- 15. 猪熊弦一郎《座像》1933年、油彩・カンヴァス、145.5×112.5
- 16. 猪熊弦一郎《籐椅子の女》1935年、油彩・カンヴァス、145.6×112.5
- 17. 猪熊弦一郎《支那服の女》1936年、油彩・カンヴァス、145.0×112.0
- 18. 猪熊弦一郎《座像ルノアールのモデル》1939年、油彩・カンヴァス、73.0×59.0
- 19. 猪熊弦一郎《題名不明》1939年頃、油彩・カンヴァス、80.5×64.5
- 20. 猪熊弦一郎《題名不明》1939年頃、油彩・厚紙、40.8×33.0
- 21. 猪熊弦一郎《S君の像》1939年、油彩・カンヴァス、81.5×65.3
- 22. 猪熊弦一郎《妻と手袋》1939年、油彩・カンヴァス、80.8×60.0
- 23. 猪熊弦一郎《ヴィオロンと女》1940年、油彩・カンヴァス、80.6×60.4
- 24. 猪熊弦一郎《題名不明》1944年、油彩・カンヴァス、72.4×54.1
- 25. 猪熊弦一郎《黄色いスカートの婦人》1946年、油彩・カンヴァス、80.5×64.5
- 26. 猪熊弦一郎《婦人と猫》1949年、油彩・カンヴァス、80.0×64.1
- 27. 猪熊弦一郎《壺と婦人座像》1950年、油彩・カンヴァス、80.0×65.0
- 28. 鈴木理策《知覚の感光板/La plaque sensible 18, PS-3》2018年、Giclee print、95.2×119.0
- 29. 鈴木理策《知覚の感光板/La plaque sensible 18, PS-176》2018年、Giclee print、95.2×119.0
- 30. 鈴木理策《知覚の感光板/La plaque sensible 18, PS-180》2018年、Giclee print、119.0×95.2
- 31. 鈴木理策《知覚の感光板/La plaque sensible 18, PS-425》2018年、Giclee print、95.2×119.0
- 32. 鈴木理策《知覚の感光板/La plaque sensible 18, PS-64》2018年、Giclee print、95.2×119.0
- 33. 鈴木理策《知覚の感光板/La plaque sensible 18, PS-325》2018年、Giclee print、95.2×119.0
- 34. 鈴木理策《Étude 10, F-5》2010年、発色現像方式印画、95.2×119.0